行政書士試験はどんな試験なの?

今回は行政書士試験の受験を検討している方向けに、書いていきたいと思います。

以前から行政書士試験は、法律系の国家資格の中では比較的合格しやすい試験と言われてきました。難関試験と呼ばれている司法試験を受ける前に、練習として受験する人もいます。

同じ法律系の国家試験である司法書士試験は、合格率が5%程度なので、行政書士試験の合格率が10%前後なのは、合格しやすいと言われる理由かもしれません。

しかし合格率10%というのは、100人受験して合格するのは10人程度ですから、決して簡単な試験とは言えない気がします。合格するためには、それなりの勉強と対策が必要になります。

そんな行政書士試験はどんな試験でしょうか?

行政書士試験の試験科目

行政書士試験の試験科目は、大きく分けると「行政書士の業務に関し必要な法令等(法令等科目)」と「行政書士の業務に関連する一般知識等(一般知識科目)」に分類されます。

司法書士試験や司法試験は、法令の出題だけですが、行政書士試験は法令の問題だけでなく、一般知識も問われます。どちらの対策もしなければいけないのが特徴です。

法令科目では何が出題されるの?

法令科目は何が出題されるのか気になりますね。

憲法、行政法、民法、商法、基礎法学から出題されます。全部で46問ありますが、その中では行政法が22問出題されます。

行政法は普段の生活であまり馴染みがなく、苦手な人も少なくありません。独学で取組むのは大変ですが、行政書士試験向けの資格スクールもあるので、独学で学習することが難しい場合には、資格スクールの講座で勉強することもおすすめです。

択一式、記述式での出題があり、択一式では複数の選択肢の中から、正しい選択肢を導く必要があります。記述式は通常3問出題されますが、正しく文章を書いていく必要があるため、繰り返して問題を解いていくトレーニングが必要となります。

一般知識では何が出題されるの?

一方、一般知識科目の出題範囲は、法令科目とは学習の仕方が異なります。出題されるの範囲が広いことも特徴です。

政治・経済・社会、情報通信、個人情報保護、文章理解と決められています。こちらは、法令の勉強は必要ないものの、範囲が広くてまんべんなく対策を立てるのは難しいでしょう。

こちらも資格スクールで対策を立てることが可能ですので、独学が難しいと思う場合にも心配はいらないと思います。

合格基準

合格基準は、全体で6割以上を正解しなくてはいけません。点数にすると300点満点中、180点以上得点する必要があります。

もう少し詳しくお話しするなら、法令等科目で5割以上の得点が必要となります。点数にすると244点中122点以上の点数を取らなければいけません。

そして一般知識科目では4割以上の得点が必要です。点数は56点中24点以上必要です。

法令が苦手なので一般知識で得点を稼ぐ、あるいは一般知識が苦手なので法令で高得点を狙う、ということはできない仕組みです。満点を目指す必要はありませんが、出題される部分にポイントを絞ったメリハリをつけた学習が必要となります。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。