バスにおける安全対策の取り組み

日常でバスに乗る機会はありますか?

少し前の話にはなりますが、2022年8月には名古屋で高速道路を走行中のバスが、横転事故を起こしました。

交通事故を起こした運転手にも責任があるものの、会社側が違法な労働をさせていたことも明らかになり、会社側にも行政処分が下されています。

 

こういった事故の話を聞くと怖くなりますが、ほとんどのバス会社は安全にバスを走行させるために対策を講じています。今回はそのいくつかをご紹介したいと思います。

 

会社側の取り組み

・無理のない労働時間を設定

バスの運転士には、実際にバスを運転している時間と、乗客を載せたり待機する時間があります。これらはどちらも拘束時間であり、運転士の労働時間とみなされます。

1週間に65時間が限度とされていますので、65時間を超えてしまわないように勤務時間を調整しており、1日当たりの拘束時間は基本的に13時間以内、1回当たりの運転時間は4時間以内にするなど、安全に運転できるようにルールが定められています。

・運転士の健康データを収集

運転士本人が「自分は健康」と思っていても、必ずしもそうであるとは限りません。急な脳梗塞や心臓発作になることもありえるので、会社も運転士の安全にも気を配っています。勤務時間前に血圧や体温を測定したり、年に1度の人間ドック、脳ドックを受けて、隠れた病気がないか確認するようにしています。

・体調不良時は休ませる

運転士本人が「軽い風邪だから大丈夫」と言ってバスを運転しようとしても、症状によっては会社が止めなくてはいけません。運転は気力と体力を使うので、万が一運転中に体調があったすれば、とても危険です。

 

運転士の取り組み

・乗客への運転喚起

時にはお客さんの行動が事故につながってしまうことがあります。例えばバス走行中に席を立つ行為はとても危険です。危険な行為をしないようにお客さんに声をかけますので、バスに乗った時には、運転士の指示に従うようにしましょう。

・ゆとりを持った運転を心がける

やむを得ない事情で急ブレーキをかけることはあると思います。通常は荒い運転をせず、安全運転で走行します。

 

乗客の協力も安全には欠かせない

今回はバス会社とバスの運転士の行う安全対策について、考えてみました。

乗客である自分たちにもできることがあります。

バス内での危険な行為をしないこと、運転士の指示に従うことです。さらにバスの乗り降り以外では、バスから離れて走行を邪魔しないこともできるでしょう。

バスはみんなの大切な足です。1人1人が協力していきたいですね。

本日はここまでにしたいと思います。