2021年の事故発生状況から分かること

警察庁のデータから読み解く事故発生状況

警察庁は毎年、交通事故発生状況をまとめ公開しています。下記のサイトからもご覧いただけますが、どのような事故が起きているのかを知ることにより、あらかじめ危険を認識して行動することができます。さっそく見ていきましょう。

交通事故発生状況|警察庁Webサイト (npa.go.jp)

交通事故そのものは減少している

警察庁が出した2021年の交通事故死者数は、前年の2020年と比べて比7・2%減の2636人でした。

その理由としては、緊急自動ブレーキなどを備えた「安全運転サポート車(サポカー)」がだんだん普及してきたことに加え、皮肉なことに新型コロナウイルスによる行動制限も理由として考えられます。

良いのか悪いのか何とも言えませんが、外出の機会を大幅に減らしたわけですから、その分交通事故が減ることは当然かもしれません。

しかし、制限が徐々に解除されていますので、自分を含めて皆が出かける回数が増えてくるので、やはり注意が必要です。

死亡者は高齢者の割合が高い

死亡者1520人に減少しましたが、亡くなった方全体に占める割合を見ると、高齢者の割合が57・7%でした。交通事故で亡くなる方のうち、半分以上の方は高齢者ということです。パーセンテージとして見ても、過去最高だそう。

ご自身が高齢者であったり、ご家族に高齢者がいる場合には、身の回りで事故の起きそうな場所はどこか、再確認した方が良いでしょう。

危険な場所の走行はできるだけ避ける、薄暗い時間帯の運転は控える等、できることがあるかもしれません。

さらに高齢ドライバーが運転ミスを起こしてしまい、結果として重大事故につながってしまう例も後を絶ちません。本当に安全な運転ができているか、身近な人に確認してもらうことも良いと思います。

後遺障害は横ばい

交通事故が原因で亡くなる方は減少しているものの、交通事故が原因でケガをしてしまい、重い障害を負ってしまう人もいます。残念ながら、こちらは横ばいです。

医療技術の向上により、以前であれば死んでしまったようなケガであっても、命を落とすことは少なくなったのかもしれません。

しかし命は助かっても、後遺症が残ってしまうのは悲しいですね。

国は、後遺障害を持つ人の救済事業を充実させようと考えているようです。

今回書いたことは、2021年のデータを見てわかったものを少しだけピックアップしたものですが、高齢者の死亡事故が多い点には、色々と考えさせられました。

ちょうど高齢者の方が多い地域に住んでいるからかもしれませんが、より安全に気をつけて過ごしていきたいものです。